科学技術振興機構(JST)が作成,提供しているJSTPlusファイルおよびJMEDPlusファイルを用いて索引に関する調査を実施した。検索時に利用される検索フィールドといった検索動向の分析や検索テーマ(52テーマ)ごとの検索フィールドによる再現率・適合率への寄与の調査分析を行い,利用者は索引を意識して検索することは多くないが,気付かぬうちに索引およびシソーラスのメリットを受けていること,索引を検索対象とすることで検索精度が向上し,書誌のみではたどり着けない文献も検索できていることを確認した。また,論文の標題・抄録・全文中における索引語の出現割合の調査により,索引語の4割は,その同義語も含めて論文中には存在しないものであり,索引者が本文から判断して付与していることを明らかにした。これは人手による索引の有効性を意味する。