利用者が検索システムに投入する問合せの背後には複雑な検索要求が存在する. この情報を利用できないことが検索精度の低下を招く原因の1つである. 本研究では, 自然文で表現された検索要求のうち不適合条件に着目し, これを係受け解析といくつかのルールを用いて構造化し, この構造を検索に反映させる手法を提案する. 情報検索システム評価用テストコレクションNTCIR-2を用いて評価実験を行なったところ, 初期検索が単語1, 2個程度の比較的短い検索質問の場合には, 本手法の検索精度はRocchio型の適合フィードバック手法と同等であることが示された.