本稿では,探索的情報検索を伴う多様なタスクを支援するために,対話的な汎用的情報分析ツールであるキーワードマップとエージェントアプローチを統合したシステムアーキテクチャを提案する.エージェントアプローチに基づく既存の情報収集システムは,柔軟なシステム設計が可能でユーザの多様な要求に応えることができるが,明確な検索要求を前提にしているため,情報分析と探索的情報検索を通して要求を精緻化し意思決定を行う作業への対応は困難である.本稿では,エージェントアプローチの利点を活かしつつ情報分析作業までを包括的に支援可能とする.汎用的な情報分析を可能とするキーワードマップを共通のインタフェースとして採用し,ユーザの情報分析操作からユーザの検索意図を抽出し,これに応じて情報収集・可視化を行うPoker-Makerモデルを提案する.提案モデルを用いた3種類の異なる意思決定タスクに対する既存システムの理解により,モデルの妥当性を示す.