本稿で取り上げる地籍情報とは,土地の位置,形質および所有関係などを明らかにするための各種情報のことであり,我々国民における不動産(財産)の権利の客体化に係る重要な情報を多く含んでいる.ゆえに,これらの情報を利活用することは,我々国民への多大な寄与を期待できると考えら れる.したがって,本稿では,筆者らのビッグデータ分析手法について述べたうえで,地籍情報の利活用に係る一考察を行う.具体的には,地籍情報ビッグデータを引用分析したうえで,Newman法によってクラスタリングを行った結果を地図上にマッピングすることにより,新たな知識発見が行える可能性や展望について述べる.