1) 製品の糖化速度,乾燥温度及時間により顕著な影響を受け,凍結が速かである程,亦乾燥温度の高い程糖化能の優れた製品が得られる。 2) 乾燥中の品温が低いときは,時間の延長に伴つて製品の糖化能が逓減する。品温が50~60℃乃至それ以上に於ては時間の延長に伴う糖化能減少の傾向が緩かとなりα澱粉質食品(木原氏法により約30%程度以上を殆ど完全なα型と推定した)としての乾燥許容時間が延長される。但しその延長可能程度は凍結速度に左右されるのは勿論である。 3) 凍結がたとえ速かに行われても,乾燥温度が低いときはα型許容時間が制約される。 4) 凍結が遅延する場合には,α澱粉型えの復元の為の乾燥温度をより高く保つ必要がある。 5) 凍結,解凍が繰返された場合でも,前記条件を適合させることにより糖化能の高い製品を造り得る。 6) 常法と凍乾法とでは粉の性質―特に吸水に伴う性質が著しく異る。 7) その他操作上では,乾燥処理は凍乾法による方が容易である。