第1報に於いて農村の自家用醤油の実態に即した方法で原料を変え,1年間の醸造試験を実施して,経済上,品質上から種々比載検討を行い,農村の1年間の醸造では在来の大豆―小麦を使用するものは,脱脂大豆小麦のものに比較して品質が劣り経済的にも相当なる無駄を生じていることと,脱脂大豆―麩のものは,更に安くなるが品質低下をまぬかれぬことが認められた。本報においては引続いて更に1年後は如何なる差異を生じるか,残りの半量の諸味について同様なる試験を実施したのでその結果を報告する。