馬鈴薯を秋収穫後,半地下貯蔵庫に翌春まで常温に貯蔵しその間の重量,比重,固形分の変動について,環境湿度及び品種との関聯のもとに調査したが,それらの結果は次の如く要約される。 1. 馬鈴薯塊茎は貯蔵中にその重量が減少し,比重,固形分含量等に若干の変動があるが,これらの傾向は品種により異る。亦これらの品質は環境湿度により影響を受け易い。本実験では温度との関聯のもとに見るべき湿度条件の比較検討が不充分であるが,冬期低温を経過する地域においては,関係湿度を85~90%程度に保持するのが品質低下防止上適度であることを再確認した。 2. 比重測定により,パローの換算値かう澱粉価を求める場合実在澱粉含量との差が貯蔵中に変化し,特に環境温度の低温化に伴う変動が著しいことを認めた。