(1) 澱粉乳の澱粉含量を知るために,目盛附遠心沈澱管を考案試作し,目盛に表われる澱粉(容量)と乾燥重量との関係を調べた処,よく一致する結果を得た。 (2) これを甘藷の澱粉含有量測定に応用する場合には,甘藷を細砕し澱粉乳をつくる迄の段階に,適確な機械装置及び操作法を考案しなければならぬ。 (3) ワーリングブレンダーについては,機械的誤差の起る原因が割合よく研究されているが,誤差を防ぐ救済手段の目当らぬものもあり,化学分析値と一定の換算関係がなく,藷の硬軟により,小型磨砕機とも離れた値を与える。甘藷澱粉の機械的定量は,今後小型磨砕機によるべきであろう。 (4) 甘藷の硬度と澱粉歩留りとの間には,比較的密接な関係があり,非常に簡易な甘藷の澱粉含有量推定法として期待を寄せている。