1. 第1報にひきつずきトマト新鮮果汁中の成分を品種別(4品種),熟度別(未熟,催色,完熟),熟期別(初期,中期,末期)に2ケ年にわたり検索してみた。 2. 酸,糖については品種別,熟度別,熟期別の各区とも同一物が検出され,酸ではクエン酸,リンゴ酸,蓚酸,酒石酸及び未知の1種であり,糖ではグルコース,フラクトースの他に未知の2種を検出した。 3. アミノ酸では16種が検出され,その中で11種は各区いづれの場合にも見出された。他のアミノ酸については存否不同で一定の傾向は判らなかつた。 4. 定量分析の結果では清洲2号が他の品種(愛知,マーグローブ,福寿)に比し特に甘味が勝つており,次に未熟完熟いずれよりも催色期で最も酸味多く,又収穫の中期が一番甘味の多いものが得られ,初期,末期では酸味が勝つてくる。アミノ態窒素は品種別には一定の傾向が認められず,成熟につれて増加し,収穫の末期にも多くなる様である。