1955年12月野田醤油株式会社の仲谷によつてNK式蛋白原料処理方法が公表され,従来の留釜法に比して無留釜即日盛込法が醤油の蛋白原料処理方法としては適切であり,回転蒸煮罐と真空冷却装置により本方式を完全に活用でき,原料利用率の向上と品質の改良を認め,なお回転蒸煮罐と真空冷却装置のない場合においても原料半トン以下の処理に本方式を応用可能である2)としている。 われわれもこの理論を応用して現有施設の定置式蒸煮罐を利用し,天然醸造法をもつて比較試験を行い,明らかに即日盛込方式による原料利用率の向上を認めたのでその結果を報告する。