うどの貯蔵および加工について各種試験を行つたが,生原料を亜硫酸貯蔵してグラッセにし,塩蔵して粕漬,ピックルスにするのが良いと思われた。 (1) 亜硫酸貯蔵には,亜硫酸濃度0.1%(重亜硫酸ソーダ180g,硫酸70ccを6lの水に溶解して原液とし,16倍に稀釈して使用)に貯蔵し,加工に際しては過酸化水素0.05%液で90℃に加熱後2時間放置して,亜硫酸を除去するのが適当であつた。亜硫酸が0.2%以上になると却つてうどの粗織が軟化し,0.005%以下で腐敗する。 (2) うどの水煮罐詰は貯蔵中に黒変するが,注入液を0.3%クエン酸液にすれば防止できる。 (3) 塩蔵はボーメ約10度に貯蔵し,乳酸醗酵したものが高塩度貯蔵のものより色沢,肉質など良好であつた。 (4) 糖液貯蔵は湧き,酸変のため不適当であつた。