国内産とうがらしの代表品種であるタカノツメおよびヤツフサを選び,開花期および果実熟度と辛味成分含量との関係について研究した。その結果,開花期の早い果実は,遅いのに比し,辛味成分含量がやや大である。また成熟するに伴ない,開花結実期の早いものにあっては,辛味成分含量がむしろ減少し,遅いものでは増加する傾向を示した。しかしながら,種子を除いた果肉中の含量に換算すれば,果実の熟するのに伴ない,辛味成分含量が大となる傾向を示した。 終りにのぞみ,御指導を賜わった東京農工大学長井上吉之,またとうがらしの栽培上いろいろ御助言御助力を賜わった岐阜大学助教授香川彰の両氏に厚く感謝の意を表します。