とうがらしヤツフサ種を用い,肥料要素の施肥量を変えて栽培して得られた果実中のカプサイシノイドを定量し,施肥量による辛味成分含量の変化について研究した。なお,あわせて生育状態,果実収穫量および種子含量を測定し,それらと施肥量との関係を調査した。 カプサイシノイド含量は窒素施肥量の増加に伴ない増加し,また果実収穫量も増加するので,カプサイシノイド全量も増加する傾向を示し,リン酸施肥量によってはむしろ減少するが,果実収穫量が増加するので辛味成分全量としてはいちじるしい差異がなく,加里施肥量の変化による含量および全量には明らかな傾向を見いだすことができなかった。 終りにのぞみい,ろいろ有益なる御助言を賜わった岐阜大学農学部高橋梯蔵前教授,岩井巌教授ならびに香川彰助教授に厚く感謝の意を示します。またビニールハウスに用いた農芸用塩化ビニールの御寄贈を賜った三菱モンサント化成KK名古屋営業所に厚く御礼申し上げます。