本研究では,改訂版対人場面におけるあいまいさへの非寛容尺度 (Revised Interpersonal Intolerance of Ambiguity Scale; IIAS–R) を作成し,その信頼性および妥当性の検討を行った.研究1では,自由記述調査の結果をもとに項目を作成し,確認的因子分析により初対面の関係におけるあいまいさへの非寛容,半見知りの関係におけるあいまいさへの非寛容,友人関係におけるあいまいさへの非寛容の3つの下位尺度を構成した.また,得点分布や記述統計量の確認を行った.そして,内的整合性を検討し,ほぼ十分な信頼性(α=.65~.77) を得ることができた.研究2では,IIAS–Rの各下位尺度と対人不安尺度,独断主義尺度との相関を検討し,ある程度の構成概念妥当性 ( r =.22~.52) を確認することができた.研究3では,IIAS–Rの3ヶ月間の再検査信頼性を検討し,ほぼ十分な安定性( r =.66~.73) を確認することができた.以上より,IIAS–Rは信頼性および妥当性を兼ね備えた尺度であることが示唆された.