青果物の鮮度保持を目的として使用される各種のエチレン除去資材のべースとなる活性炭, モレキュラーシーズパラジウム (Pd) のエチレン除去特性を評価した。 活性炭は, 除去速度は速いがエチレンを完全に除去することはできなかった。また, 吸湿による除去率の低下は小さかったが吸水により, 除去したエチレンの約50%を放出した。モレキュラーシーブ3Aにはエチレン除去能はなく, 4A, 5A13Xの除去速度は速かったが微量のエチレンが残存し, 高湿度下では除去能が著しく失われた。また, 吸水によるエチレンの放出も認められた。塩化パラジウムは, 乾燥状態よりも高湿度条件あるいは水の存在下でエチレン除去能が高く, エチレンの大部分がアセトアルデヒドになった。Pdカーボン, Pd活性炭は, 乾燥状態の方が除去能が高く, その除去機能は主として触媒作用によるものであった。