1, 食鹽の乳酸菌に對する防腐性を檢べた。夏季30℃位の高温では大體食鹽濃度が高くなればなる程防腐性が大で大體10%位であれば一應食品關係としては適當である。 2, 更に食鹽の硝酸還元菌に對する抵抗性を見た, この際も食鹽濃度が大となると漸次菌の繁殖がにぶづて, 13%以上では完全に繁殖出來ない。食品工業關係で食品に香味を與へる程度に結菌類が必要な場合では10%内外の食鹽量が適當である。 3, 糠味噌の場合では夏季のものでは少くとも10%位の食鹽量が必要である。但し澤庵漬の様に冬季に行ふもので早く處理するものには之れ以下でも良いと思ふが更にむ低温下に於て實驗する予定である。因に實驗用可溶性澱調製には食後10%を加へ腐敗防止するの處方がある。本研究と良く符合してゐる處は面白い。