一、甘藷糊状液を諸味増量に使用して糖分、總酸、アミノ態窒素全窒素、エキス分の調熱經過日數に於ける變化を調査した、餘り一定した結果が現はれないが、生甘藷使用は糖分エキス、アミノ態窒素が多い様である。窒素も割合に多く現はれた、 一、諸味と其の搾汁液に五割の甘藷糊状液を添加調熱して炭水化物と窒素分の利用率を計算して觀ると七分垂として炭水化物は窒素は二〇〇%八分五厘垂として炭水化物八六窒素二五〇%に達する。固形分も兩者の垂れに於て一〇〇%を超過する結果になる。此等の事實は甘藷糊状液から溶出すると云ふことが考えられないから使用した諸味中の成分が分解して現はれたもので、即ち利用率高めたものと考えられる。 甘藷削碎し直接糊化したものと、搾汁して處理したもの、更に生甘藷其儘擂碎糊化したものとの諸味に添加後の作用は末脱水の儘處理し諸味に添加した方が利用率を高めるのが一番よい、其の次は削碎脱水と生甘藷其儘との順となつてをる。