(1) 汲水はいわゆる新式2號釀造法に於ては約13水であるが之を15~16水にする方が諸味の處理を容易にし醗酵を促進して良好である (2) 化學釀造諸味と酵素作用に就ては單に醤麥麹浸出液を22時間含有食鹽を規正せずに作用させた結果から見ると酸濃度の増加分解時間の長くなるにしたがい酵素によって生成するアミノ態窒素の量はやゝ減少し還元糖はやゝ増加する傾あり, 酵素に對する著しい阻害作用は認められず (生成するアミノ態窒素の減少はフォルモール法によって定量した結果であろう) 三ヶ月釀造に對する成績と符號しない所があるので更に試驗中である (3) 醤油香氣の生成に關し明らかに異種と見られる酵母菌を4種分離したがその分類的位置については後に讓る。