Millon反応を用いて清酒と合成清酒の呈色を比較する条件について検討した。この条件で清酒と合成清酒の呈色は甚しく異り, 又反応の再現性も充分であるが, 清酒によつては煉瓦紅色に甚しく黄色を混ずるものがある点と, 最大呈色を示す時間が一定しない点に難点があることを知つた。これ等の点は, 試薬を改良することと, 条件を更に検討することによつて或程度迄除き得るものと考えるが, ここでは, 深く追求しなかつた。