吾々は, 香味液製造のための液麹の糖化, 液化両酵素の均衡を計るため培養基の組成並びにpHによる酵素の失活について検討し, その結果, 1) 培養基の組成並びにpHの調整によりかなり大幅に糖化, 液化両酵素の比を変化せしめることが出来ることを知った。 2) 培養基の組成については従来の培地より澱粉原料を多く使用することにより液化酵素の生産を減少せしめることが出来る。 3) 乳酸により40°, pH3.5, 15min程度の処理により, 液化型酵素は完全に失活せしめることが出来る。 終りに種々御指導御鞭縫を賜った坂口謹一郎先生, 並びに本報告発表を許可いただいた協和醸酵工業株式会社加藤弁三郎社長に謝意を表します。