Lactobacillus sake と推定される乳酸菌を添加することで優良乳酸菌の数的な優位性を確保して有害乳酸菌による汚染を防ぎ, 更に硝酸還元菌を添加することで亜硝酸の生成を促進して山廃酒母本来の性質とみられる酵母群に対する淘汰性を維持しながら, 仕込温度を高めることによってその育成日数の短縮化を試みた。その結果, 各菌群の消長や内容成分は従来の山廃酒母に近いものであったが, 育成日数を13日間に短縮できた。 終りに, 本研究に対して協力された試験場員各位に感謝します。