酒造りに限らず醸造は気候風土に順応し, 多少そのやり方がちがっている。これはこの業にたずさわっている技師さんや杜氏さん方の長年にわたる知恵の累積によるものである。しかし昨今は酒造期間の長期化, 機械の進歩, 四季醸造など醸造形態が可成り変化して来ている。 こういう時に例えば, 北国でも暖地の醸造法を知ることは役にたっことと思うので, 各地の権威の方々にお願いして, もろみ管理について, その「さわり」を書いていただいた次第である。