比較的手のすいている時期に麹をつくりこれを保存しておいて適宜使用することを目的として米麹の長期保存法について検討した。その一方法として出麹を熱風乾燥した。熱風乾燥麹の酵素力は出麹のそれより減ることはなく, これを室温に放置しても状貌の変化, 吸湿はみられず品質面で出麹と変りなく保存しえた。 熱風乾燥麹を1ヵ月保存したものを用いた仕込みを, 出麹を長期間枯らした麹を用いた仕込みを対照として清酒醸造試験を行なった。その結果両者大差なく醸造することができた。