種酵母の培養条件を異にする, 白米量200kgの中間工業規模によるもろみ製造試験を行なった。 培養条件の差による種酵母の生理の差は, もろみ初期には認められるが, 対数増殖後の酵母には本質的な差はなかった。 もろみの発酵経過や清酒の品質に差はなく, 種酵母の培養条件の差は, これらを支配する決定的因子ではないことを知った。 在来法による酒母以外から種酵母を供給して, 清酒もろみを製造することは充分可能である。