醸造用活性炭の脱色試験法については, JISに規定された試験法があるが, 清酒およびしょう油については実際に適合しない面もあるので, その内容を明らかにすることを試みた。 その結果, 通常の活性炭使用量によって清酒中のリボフラピソはほとんど吸着され, フェリクリシン1はほとんど吸着されず, 貯蔵中に増加する色 (すなわちメラノイジソと推定される色) は両者の中間の吸着を示すこと, および清酒の脱色率に影響を及ぼすものは, メラノィジンと推定される色の脱色率であって, リボフラピンおよびフェリクリシソの脱色率は無視できることを知った。