工場で簡易に実施でき, かつ再現性も比較的よい “漬替” について検討した結果, 1. 浸漬時間, 漬替間隔および漬替水量はK流失 (漬替効果) に対してほとんど影響しない。 2. 潰替小試験, 工場試験および浸漬桶内の位置により漬替効果が異なる。すなわち, 100ml容ビーカーを使う漬替小試験は工場試験に比べて, 漬替効果が過大に現われるが, 500ml容小型浸漬桶を使うと工場試験と同程度の漬替効果になる。浸漬桶内の下部程, 漬替効果は低下する。したがって, 試料は桶の中部より採取すべきである。 3. 米の品種別, 精米歩合および精米方法別の “漬替曲線” を作っておくと, 発酵管理に便利である。 4. 漬替回数は浸漬米 (乾物換算) のK量250 P. P. m前後を目標にして決めるとよい。