清酒製造工程の合理化の最大のネックとされているもろみのろ過・圧搾は、もろみ固型分が大きなろ過比抵抗をもち、また圧縮指数が高いため大きな装置と長時間を要する。 この作業に要する人手を省くために槽に代って圧搾機械が最近開発されたが, これと別のアプローチとしてケークの物性を改良し, ろ過し易くする方法について検討したところ, 高濃度アルコール中でもろみ固型分のろ過比抵抗が約1/10に低下することを見出し, 応用上有望と思われるので結果を報告する。