多くの酒類のなかで, 洋酒の昨今の伸びはめざましい。 しかしながら, 洋酒の自由化もそれほど遠くはないと予想される今日日本の洋酒はどうあるべきかについて真剣に考える時機であろう。相反するいくつかの意見もあろうが, 日本の洋酒業界のパイオニヤとして数十年の伝統を受継ぐ筆者は, 日本の洋酒は日本独特のものでなければならないという信念の下に活躍しておられる。