今回の実験によって次の結果を得た。 1.TTC染色性白の酵母は培養液中の炭水化物を発酵しない, するとしても非常に弱い。 2.TTC染色性がピンク~ ピンク白の酵母の中でマルトース発酵性がやや弱いものがあった。 3.ピンク~ ピンク白に染る酵母は必ずしも多酸性のものでない。 4.酵母の種類によって酒質が大きく影響される。 5.協会7号酵母と分離酵母の混合系における発酵を行った場合, 7号酵母の占有率を40%以上になるように添加すると, 前半にその占有率の増加が見られるが, 後半になると急激に減少する。また20%以下に添加すると初期からその占有率の減少が見られた。