泡なし酵母Aと泡なし酵母Sを用い, 特にぬくみとり操作を中心として温度とアルコール分による生菌数の変動を7号酵母と対比して調査し, 次の結果を得た。 1. もろみ炉液中で泡なし酵母は7号酵母よりも高い生存率を示した。 2. アルコール含有リン酸緩衝液でも泡なし酵母は強い耐性を示した。 3. これらの泡なし酵母を用いて実際の酒母を育成し, ぬくみとり操作を行なったが, 泡なし酵母の生菌数が特に減少するという結果は得られず, 7号酵母と混合培養した場合のぬくみとり操作は, むしろRP比の低下をもたらした。