1. 清酒もろみ中の液相部の量 (もろみ液率) を測定するために, 添加した1% NaCl溶液の濃度の稀釈率より算出する方法について検討し, その測定法を設定した。 2. 1% NaCl添加もろみの濾液を用いて測定する場合 (濾過法) は, 添加したNaClが, 放置中又は濾過中固形物や澱粉糊に吸収, 吸着されることが著しいため不適当であった。 3. 1% NaC1添加混合後, できるだけ速やかにその濃度を測定するため, 3,000r. P. m., 10分間違心分離して上澄液を用いる方法を設定した。 4. 汲水歩合の異なる清酒もろみの液率の経日的変化を, 設定した方法により測定比較した結果, 極めて近似的に測定が可能であり, 実用的であることを認めた。