原料ブドウ果の成育期の主要成分変化を調べ, その収穫時期と成育期の天候との関連性について検討した。 1968年度は天候が悪く, 収穫の適期を判断するには困難であったが, 甲州種は還元糖や総酸の変化がほとんどなくなる10月9日以後の収穫が最適と思われた。 果汁の総タンニン含有量は, 甲州種, セミヨン種, メルロー種とも成熟が進むにつれて, 徐々に減少し, 全窒素およびアミノ態窒素は, セミヨン種, メルロー種では成熟と共に増加するのに反し, 甲州種の全窒素はわずかに減少し, アミノ態窒素はほとんど増加しなかった。