清酒を貯蔵する際, この清酒が熟し易いか否かをあらかじめ予知するメルクマールとして, 試料を封管し, 100℃ に一定時間加熱することによって増加する着色度 (O.D.43020) をもとに褐変指数を設定し, その測定条件などを検討した。 褐変指数は清酒成分中, とくにフォリン試薬による発色物質およびアミノ酸量と正相関があり, 還元糖の量, アルコール分とは逆相関関係にあった。 また, 実際に清酒を貯蔵試験した結果, アミノカルボニル反応等による着色度の増加と, 褐変指数との間にも高い正相関がみられた。