テクスチュロメーターを使用して味噌の硬さとねばりについて, 測定条件の検討と製品味噌について実験を行った結果次のことを得た。 1) テクスチュロメーターを用い, 味噌の硬さ, 粘りについて測定する場合, プランジャーはVisco型, クリアランスは2mmが最適であった。 2) テクスチュロメーターによる測定値H1及びA1は官能による硬さと高い相関が得られた・また測定値W-1/H-1と官能による粘りも相関があり, 同時にカーブのパターンも考慮することにより, 味噌の粘りが判別できる。 3) 味噌のテクスチャーは水分, 麹歩合, 漉しの程度, 原料処理方法など多くの要因に関連があり, しかもこれらが互いにからみあっていることが予想され, それら要因の単独でのテクスチャーへの影響はみられなかった。 4) 温度による変化は測定温度が上るにしたがい, 硬度は低下するが硬い味噌ほどその傾向がいちじるしく, また粘る味噌程W-1/H-1が大きくなる結果を示した。