清酒の清澄剤として広く用いられている柿渋については小松ら, 伊藤ら, 中林, 秋山らの研究があり・有効成分とされるタンニンの特徴や酸成分, 蛋白質との結合について解明されつつあるがモデル溶液での清澄能と清酒でのそれが異なるなど不明な点が多い。本報では清酒を用いて柿渋やゼラチンの使用適量・処理酒のフェノール残存量などを検討し, 柿渋の熟成効果をPPCによるフェノール成分の分離同定と併せて比較検討した。また清酒清澄剤として開発中のタンニン製品について柿渋と比較した。