1) 協会6, 8号酵母から得られた泡なし変異株によるもろみ発酵試験を行なった結果, 協会6号泡なし変異株は7号泡なしと同じ程度にもろみの切れが良いのに反し, 8号泡なし変異株はこれらに比しボーメの切れが緩慢なようであった。 2) 協会6, 8号泡なし変異株酵母による製成酒について品質鑑定を行なった結果, 何れも優秀な品質であったが, 8号泡なしはやはり8号酵母独特の香気を持っていた。 3) 協会7号泡なし変異株の中にガラクトース非発酵型のものがあったが, このものによるもろみ発酵特性, 製成酒の品質は今迄試験醸造に用いたAS7-1と殆んど変るところがなかった。 4) もろみ濾液の表面張力を測定した結果, 泡なしもろみも泡ありもろみも変るところがなかった。 5) もろみ中の酵母濃度は, 高泡時においては泡なしもろみの方が5割近く多いようであった。