品種, 産地, 生産年度の異なる15種の精白米 (いずれも精米歩合70~75%) について物理化学的性質や精米時間, 吸水性, 酵素による消化性, 洗米水の性質や凝集処理の難易を比較し, それら諸性質間の相関を求めた。 1,000粒重と浸漬20分後の吸水率, 30℃ 糖化における直糖量, 洗米水のPAC処理とFe処理におけるCOD除去率との間には高い正相関が, これらと粗蛋白質含量, P含量との間には高い負の相関が認められ, 1,000粒重と吸水率の米の酒造適性を表わす指標としての可能性を予想させた。洗米水のSS, COD量と関係の深い性質として圧砕剛度, アルカリ崩かい性, Ca含量などが認められた。これら性質のそれぞれを座標の縦軸と横軸にとり, 試料の数値をプロットすることによりCa, Kの二成分含量を用いて46年度産米と47年度産米を区別できた。