市販糖化酵素剤の成分分析を行なった。1%水溶液の着色度 (OD42010) は, 製品によってバラツキが認められる。多くの酵素剤の水分は6~9%である。粗たん白量は, 少ないものが2%, 多いものが35%と差が認められる。灰分含量も大きな差があり, 個々の金属組成をみるとK, Mg, Naが多い。不良金属であるFeも標品によって差がある。 成分分析の結果酵素剤は, 炭水化物が塩で賦形してあるものと推定した。 アミラーゼ, プロテアーゼ, セルラーゼおよびフィターゼ活性は酵素標品によってパラツキが認められた。また活性測定上の問題点および醸造工程中の役割について若干の考察を行なった。