清酒からオリゴ糖類を単離しそれぞれの糖についての甘味閾値を検討するとともに, 各糖類の結合様式と甘味強度との関連について調べ, また唾液中の糖化酵素を使用し分離糖類への作用を検討して次の結果を得た。 1.ニゲロース3mg, コージビオース5~7mg, イソマルトース3~5mg, パノース5~7mg, イソマルトトリオース10~12mg, イソマルトテトラオースは15mg以上にとそれぞれ甘味閾値があることを求めた。 2.糖の結合様式と甘味強度との関連はあるという結果を得た。 3.唾液アミラーゼによる各分離糖類への作用は皆無であったことから, 口腔中で感じる甘味は各糖類個有のものによることが確認された。