昭和48年および49年の東北産原料米の分析を行った。また, 酒造適性の指標の一つと始て, 被糖化性をとりあげ, 実験条件の設定, および他の分析結果との比較検討を行った。 1.蒸米の被糖化性を「糖化率」により表示し,「糖化率」の測定条件を, 15℃, 24時間に設定した。 2.昭和48年と49年とでは, 気象条件に大きな差があったが,「玄米千粒重」,「デンプン価」, 糖化率は, 両年の傾向が似通っていた。 3.「糖化率」と他の分析項目との相関係数は,「全品種」の場合と「一般米のみ」の場合では異った傾向を示し,「一般米のみ」の場合では有意な相関はなかった。 4.いわゆる「一般米」のなかでも, 酒造に好適なものがあり, その利用が考えられる。