酵素剤中の全鉄測定法としてα-α'dipyridyl法, orthophenanthrolim法による比色法および原子吸光法を用い, 前処理法, 測定価の精度などについて比較検討した。 1.a-α'dipyridy1法により直接比色定量する場合, 酵素溶液自身の着色が比色に影響し, 除たん白剤で前処理を行なっても直接原子吸光法や灰化後原子吸光法によって測定した価より低い。 2.Orthophenanthrolin法 (OTP法) で測定する場合, 硫酸一過酸化水素で湿式灰化を行なってから比色したが, 発色時のpHなど注意する点がある。 3.原子吸光法で測定する場合, 硝酸一過塩素酸による湿式尿化および低温灰化で前処理を行ない塩酸あるいは溶媒抽出法を行なったが, 灰化後溶媒抽出を行なってから原子吸光法で測定する方法が, 精度, 回収率共に良かった。