新潟県農業試験場の協力を得て同一圃場で栽培した48年産米8品種の醸造上の性質を検討した。 玄米の性状の中で特に異なった項目は, 千粒重で, 三群に分けられた。五百万石は269に近く, レイメイ・フジミノリは239程度, その他の越系の品種は21~229程度であった。 精白米について, 吸水性は初期の10~20分間に於ては品種間に大きな差が認められたが, 30分間以降は余り差が認められなかった。 蒸米の冷却 (さらし) の影響については, コシホマレ, 越路早生に於て溶けの変化が認められるが, 五百万石, 越みのり, レイメイ, フジミノリは他の越系品種に比し蒸米の冷却 (さらし) の糖化性への影響は少ない (さらし負けしにくい) ようである。 五百万石の測定値を100として酒造適性模式図を作成し検討した。