24酒造場の貯蔵酒52点にホモ発酵型真性火落菌S-24およびヘテロ発酵型真性火落菌S-14をそれぞれ接種して, その火持性を調査した。 1.酒質によって接種菌株の最大生育値が相違し, 特にS-24においては最大生育値と増酸度の間に正の相関 (γ=0.832) があった。 2.S-24は通常長桿菌であるが, 増酸度の少ない場合は短桿菌, 反対に増酸度の高いものは長桿菌で存在することを検鏡で確認した。 以上S-24菌は生育環境によって, 生酸性と形態に変化があった。一方, S-14菌は生育も生酸性も低く, 形態は通常の長径よりも一般に短い傾向を示した。