原料米中の金属 (Na, K, Ca, Mg, Fe, Mn, Zn, Cu) を低温灰化一原子吸光法により測定した。灰化試料は塩酸抽出を行なったが, 鉄と銅の場合は, さらに溶媒抽出法を用いた。 標準添加法では, いつれも高い回収率を示したが, 鉄の場合塩酸抽出法ではやや低く90%であった。標準溶液および米の灰化液を用いてくり返し実験を行ない, 分析精度を調べた。米を試料とすると鉄の場合は3~5%, 他の金属は1.5~3%の変動率であった。 原料米の精米過程中の金属の減少率を測定し, 金属により特徴のある事を示した。