清酒中のナトリウム (Na) およびカリウム (K) を分析する際の試料の前処理方法として希釈法, 湿式灰化法および低温灰化法を用い, 回収率および分析精度を検討した。 希釈法による回収率は, Naが98~105%, Kがほぼ100%であり, 変動率も清酒の場合Naが0.8%, Kが0.9%であった。 湿式灰化法による回収率は, Naが82~85%, Kが67~90%であった。 低温灰化法と希釈法による測定値を比較すると, 前者が15~20%低かった。 原酒20点について分析したところ, Naは10~40PPmのものが多く, Kは10~90PPmと広い分布を示した