熟成で変化する成分の温度による変化について検討し, 零次反応と考えられる成分の活性化エネルギー (E) および温度係数 (Q10) を求めた。 1) 普通酒に比べ濃醇酒は低温でも成分の変化が大きく, 酒質の変化が激しい傾向にあった。 2) 低温貯蔵 (20℃) と高温貯蔵 (40℃) ではpH, MTAおよびピルビン酸の変化に差がみられる程度であった。 3) 普通酒と濃醇酒では, MES, PLA, Trp, S-S化合物のQ10には差はないが, 着色度, 3-D-G値、フォーリン反応物質のQ10に大きな差がみられた。