清酒に14C-glucoseを添加して貯蔵をおこない, 貯蔵着色におけるアミノ・カルボニル反応の寄与を調べたところ以下の知見を得た。 1) アミノ・カルボニル反応の重要な中間体である3-デオキシグルコソン (3-D-G) にradioactivityが検出され, このradinactivityの増加と3-D-G濃度の増加との比が全貯蔵期間中一定であった。 2) IR-XAD2樹脂および限外ろ過膜により, 91ucose, 3-D-Gなどの低分子区分を除去した着色区分にradioactivityが検出され, このradioactivityの増加と着色増加 (△OD42030) との比が全貯蔵期間中ほぼ一定であった。 以上の結果から, 清酒の貯蔵着色はアミノ・カルボニル反応が主要因であると推論した。