粗白米を用い, 高原料利用率 (低粕歩合) で晶質の劣らない清酒を造りだす目的で, 留麹の代りに酵素剤を用い, はじめにもろみ品温を高くし, 中期以後品温を低下させる, 前高後低型のもろみによる清酒製造試験を行なった。 1) 本報における仕込み方法により, 蒸米溶解率を80%6以上に向上することができた。 2) 製成酒の品質については, 成分的にも官能的にも普通と変らない清酒を醸造することができた。 3) 本報によるもろみは12日程度の短期間で完了した。