日本晴, フジミノリ, 五百万石の精米歩合75%白米を調製, それぞれ胚側, 背側, 腹側に3分割して各部分の成分を分析し, 比較した。 1. 3銘柄のうち日本晴は粗蛋白が6.5%と多く, Kが437PPm, P722PPmと少なく, 胚芽残存率も低い。澱粉価は約90%といずれも同様の値となった。 2. 3銘柄とも胚側にK, Pが多く, 特に胚芽残存率の高いフジミノリと五百万石で顕著であった。澱粉価は各部分ほぼ同じ値であった。 3. 粗蛋白は腹側より背側が多いが, 胚乳細胞の放射状配列の中心がほぼ米粒中心にある五百万石ではその差は僅かで, 中心が腹側にずれているフジミノリ, 特に日本晴ではその差は大きい。K, Pにも同様の傾向が認められた。