“460”,「アマノ」A-2, パンチダーゼLPの3種の黄麹菌起源の酵素剤の使用量を変化させた全酵素による「ほまれ白味噌」の試醸を行なった。 1) 各酵素剤共に9g使用した味噌 (対原料0.321%) は多少若目であった。 2) 各酵素剤共に9g以下の使用量では遊離グルタミン酸の生成が少なく, 色沢, 香味共に淡く (劣り), 全体に熟成が遅れていた。また酵素剤の添加量の増加に従って熟成が進んでいった。 3)“460”とパンチダーゼLPを279使用した味噌 (対原料0。964%) は多少過熟成気味であった。 4) 各酵素剤共に189使用した味噌 (対原料0.643%) が遊離グルタミン酸の生成, 熟成が適度であった。 5) 各酵素剤共に味噌が軟らかく, 滑らかで, 麹からくる香りは乏しいが, 味は良好であった。 6) 味噌の着色は“460”が一番多く, パンチダーゼLP,「アマノ」A-2の順であった。 7) 味噌汁の鑑評の結果,“460”, パンチダーゼLP共に対照と大差なく, 良好であったが,「アマノ」A-2は多少劣っていた。 8) 3種の酵素剤のうち,“460”とパンチダーゼLPは性質が似ていて, 良好であったが,「アマノ」A-2は多少劣っていた。